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多汗症

多汗症とは

●多汗症には全身に汗が増加する全身性多汗症と体の一部に汗が増える局所多汗症があります。
全身性多汗症には特に原因のない原発性と感染症、内分泌代謝異常や神経疾患に合併するものがあります。局所多汗症も原因のわからない原発性と外傷や腫瘍などの神経障害による局所性多汗症があります。

●原発性局所多汗症とは手のひら、足のうらや腋窩という限局した部位から両側に過剰な発汗を認める疾患です。幼少児期ないし思春期ころに発症し、手のひら、足のうらは精神的緊張により多量の発汗がみられます。
症状の重い例では時にしたたり落ちる程の発汗がみられ、手、足は絶えず湿って指先が冷たく、紫色調を帯びていることがあります。
この様な湿った手足はあせもができて表皮がめくれたり、カビや細菌の感染を起こしやすいです。昼間(10時~18時)に汗が多いですが、睡眠中の発汗は停止します。

●腋窩多汗症は精神的緊張や温熱刺激によって左右対称性に脇の下に多汗がみられ、下着やシャツにしみができる程です。手足の多汗を伴っていることもあります。

Perspirex

Perspirexは制汗剤であり、市販のデオドラント剤やほとんどの制汗剤とは作用が異なります。

(1)水を含まないエタノール製剤です。このため、形成された角栓を汗腺内の「より深部」まで運び、維持することができます。市販されている他の制汗剤のほとんどは水を含有しており、そのために塩化アルミニウムと水の反応が誘発されて塩酸が生成され、効果が低減します。

(2)主成分である塩化アルミニウムは汗腺内の水と反応し、腺内深部に角栓を形成します。この栓が汗腺を密閉し、汗の産生を一時的に中断させます。しかし、角栓は永続的な栓ではありません。

(3)皮膚表面の古くなった細胞の剥離に伴って、角栓は排出され、汗腺は再活性化します。この過程は2~7日周期で生じるため、Perspirexの使用頻度は週に2~3回のみとなります。

●必ず、完全に乾燥した皮膚に使用してください。傷、裂傷などがある場合は使用しないで下さい。
●脱毛後48時間は使用しないでください。


☆当院ではPerspirexロールオンタイプを6000円+税で処方しております。処方希望の方は皮膚科外来を受診の上、お気軽にご相談ください。

塩化アルミニウムローション

●塩化アルミニウムは市販の制汗剤の主成分としても使われており、汗腺に炎症を起こして閉塞させて発汗を抑制する作用があります。
その効果は一過性で、継続的な使用が必要ですが、高い有効性が報告されており、日本皮膚科学会が作成した『原発性局所多汗症診療ガイドライン』でも手掌多汗症の治療に使うことが推薦されています。

●塩化アルミニウム水溶液の使い方
就寝前に汗が気になる部分に塩化アルミニウム水溶液を塗り、朝によく洗い流すというのが基本の使い方です。寝ている間は発汗を促す交感神経が作用しにくいので汗で流れ落ちる心配が少なく、塩化アルミニウムの成分を汗腺の導管によく浸透させることができるからです。

手汗の量が多い方は、ただ塗るだけではなく、「密封療法」を行うとよいでしょう。
密封療法は、次の方法で行います。
(1)寝る前に手をよく洗い、十分に乾かします。
(2)手に布手袋をはめ、その上から、手のひら側だけに塩化アルミニウム水溶液をまんべんなく、十分に染み込ませます。
(3)塩化アルミニウム水溶液を染みこませた布手袋の上から、ゴム手袋をはめます。
(4)ゴム手袋の手首の部分を輪ゴムでとめておくと、密封効果が上がります。
(5)そのままの状態で一晩寝て、翌朝になったら石けんで手をよく洗ってください。
(6)効果があらわれるまでに2週間ほどかかるので、それまでは毎晩この方法を続けます。そして汗が減ってきたら、それ以降は週1〜2回の頻度で塗布を続けましょう。

☆使用上の注意☆
●ヒリヒリやかゆみ、発疹などが生じたときは、すぐに使用をやめ、十分に洗い流してください。特にワキの下や手の甲など皮膚が薄いところへの使用には注意が必要です。
●長時間および長期間の連続使用は、肌トラブルを招く恐れがあります。朝起きたら、必ず洗い流してください。また、効果があらわれ始めたら、使用する頻度を減らしましょう。
●塩化アルミニウムは日光に当たると劣化し、効果が落ちてしまいます。保存するときは遮光瓶を使うか、容器をアルミニウムなどで覆い、日の当たらない暗い場所で保存しましょう。


☆当院では院内製剤として、20%塩化アルミニウムローションを100ml1200円+税で処方しております。
処方希望の方は、皮膚科外来を受診のうえご相談ください。